昨今、リモートワークや副業といった働き方が浸透し、Webライターという仕事に興味を持たれる方が増えてきました。
「Webライターになりたいけれど、未経験からなれるの?」
「興味はあるけれど、稼げる仕事なの?」
「挑戦してみたいけど、どうやって始めるの?」
未経験からWebライターになりたいとお考えの方は、このような疑問をお持ちのことと思います。結論から申し上げますと、未経験からWebライターになれます。ですが、いきなり稼げるようになることは難しいので、確実なステップを踏むことが重要です。
本記事では、Webライター未経験から稼げるようになるためには、どのようなステップを踏めばよいのか、初心者の方向けに丁寧に解説していきます。
Webライターってどんな仕事?
みなさんはWebライターという仕事について、どの程度ご存知でしょうか?
おそらく、なんとなくのイメージは持っているという方がほとんどなのではないでしょうか。まずはWebライターの仕事について、様々な角度から理解を深めて行きましょう。
Webライターと紙媒体ライターの違い
Webライターと紙媒体ライターは、一見同じような仕事に思えますが、様々な違いがあります。次の表をご覧ください。
Webライター | 紙媒体ライター | |
---|---|---|
目的 | 主にSEOや集客、商品の販売促進、ブランディング | 読者に深い理解や感動を与える、ジャーナリズム、文化紹介など |
要求されるスキル | 中程度の文章力 | 高い文章力 |
文章の質 | 簡潔で分かりやすい文章 | 読者を惹きつける豊かな表現力や深い内容 |
執筆内容 | SEO記事、ブログ、How-to記事、商品レビューなど | 新聞、雑誌の特集記事、コラム、ルポタージュ、インタビュー記事など |
文字数 | 短め(500~2000文字程度) | 長文(3000文字以上のことも多い) |
文字単価 | 安い傾向 0.5円~50円程度 | 高い傾向 5円~100円程度 |
読者傾向 | 文章を読むのが得意でない方も含まれる | 文章を読むことが好き |
Webライティングは、より多くの人に見てもらうことが重要であるため、Web上の画面に上位表示されることや、クリックしてもらうためのSEOスキルがあると多くの仕事で役に立ちます。
SEOとは「Search Engine Optimization」の略称であり、日本語でいうと「検索エンジン最適化」つまり、検索エンジンから目的のサイトに訪れる人を増やす施策のことを指します。
SEOスキルは必須ではありませんが、Webライターにとって重要なスキルです。より多く稼ぎたいと考えている方は、Webで無料リソースを活用し、独学で学べるので必ず習得しましょう。
仕事のメリット、デメリット
次に、Webライターの仕事のメリットとデメリットについて解説します。
代表的なものを下の表に記載しました。
メリット | デメリット |
---|---|
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多くの仕事が、決められた場所で決められた時間働くことが当たり前である中、好きな場所で好きな時間に働くことができる自由度の高さは、Webライターの大きな魅力です。
また、他の仕事では、必要なスキルを獲得するためにスクールに通ったり、資格を取得したりすることもある中、最低限パソコンとインターネットがあれば始められる初期投資のハードルの低さも魅力です。
しかも副業として始められるので、本業という保険をかけながら、自分のスキルに合わせて徐々に収入を増やしていくことが可能です。Webライターの仕事で得たライティングスキルは本業にも活かすこともできます。
このように多くのメリットがある仕事ではありますが、得られる仕事の量や質、報酬は自分の能力次第であり、投資した時間に対して決まった賃金をもらえる訳ではありません。また、本業や家庭でどのような事情があっても納期は必ず守らなくてはなりませんし、体調管理がしっかり出来ていないと、肩こり、腰痛、眼精疲労といった職業病に悩まされることになります。
収入はどのくらい?
Webライターの収入はピンキリです。とは言え、実際どの程度なのか知りたいですよね。副業Webライターの月収は10,000円未満がボリュームゾーンです。本業Webライターの場合、本業と言ってもWebライティング業をメインにしているというだけで、例えば子育て中の主婦などもいるので収入も様々ですが、安定的に数万円単位で稼ぐ人が多いようです。高単価の記事を書くためには、それなりに専門的な知識が必要になってきます。
向いている人はどんな人?
Webライターに興味はあるけれど、はたして自分は向いているのか?気になりますよね。
Webライターに向いているのはこんな人です。
- 文章の読み書きが好きな人
- 情報収集が好きな人
- コミュニケーション力がある人
- 自己管理ができる人
Webライターは文章を書くことが好きであることはもちろんのこと、自分以外の人が書いた文章を読むことが好きであることも重要です。ライティングはアウトプットする作業なので、引き出しを多く持つことで語彙力や表現力が豊富になり、質の高い記事が書けるようになります。
また、情報収集が好きであることも重要なポイントです。文章を書く前には、執筆する内容についてリサーチする作業が欠かせません。自分が得意なジャンルばかりをより好んでいると収入は増えませんので、どんなジャンルの情報にも興味を持って情報収集できる人が向いています。
そして、Webライターは一人で黙々と作業するイメージがあるので意外に思われるかもしれませんが、コミュニケーション力も重要です。クライアントの意図や目的を正確に把握するためにも、読者にわかりやすく情報を届けるためにも必要な能力です。
これらに加えて、Webライターとして仕事を続けていくためには、体調管理や納期管理など自己管理ができることも重要です。クライアントから信頼されるよう納期は必ず守りましょう。
AIに仕事を取られるのでは?
ここ数年、chatGPTなどAIの目覚ましい進歩について、ニュースで耳にすることが多くなりました。近い将来、AIに取って代わられる職業としてWebライターが話題に挙げられていることがあります。
確かにAIの情報収集力、分析力、ライティングスピードを人が追い越すことは不可能です。しかしながら感情や創造性、洞察力においては人間のほうが優れており、AIだけで感情を動かす文章を生み出すことはできません。現状、Webライターの仕事がAIに取って代わられるということはなく、両者は補完関係にあります。
基本的なリサーチやデータ分析作業はAIによって効率化できるようになったため、その分、Webライターは独自の創造性を発揮することができるようになりました。今後、Webライターはより高品質の価値を提供していくことが求められるようになっていくでしょう。
Webライター未経験でも失敗しない始め方 5ステップで解説
いよいよ次の章からはWebライターへのステップを順を追って解説していきます。
ここまで読んでいただいて、Webライターにチャレンジしてみたい!と思った方は、ぜひ参考にしてください。
作業環境を整える
すぐにでもライティングに取り掛かりたい!というお気持ちの方もいるかもしれませんが、
未経験者の方がWebライターとしてすぐに高収入を得ることは難しいので、じっくり腰を据えて作業に取り組むために、環境を整えることは非常に重要です。
以下がWebライティングに必要なツールです。
- パソコンとインターネット
- モニター
- デスクと椅子
- 照明
当然ですが、パソコンとインターネットはマストです。スマホで執筆できないか?とお考えになる人もいるかもしれませんが、スマホでは作業効率が圧倒的に悪いので、パソコンをお持ちでない方は購入してください。
OSやスペックにこだわる必要はなく、低価格なもので問題ありません。ただしWebライターという、いつでもどこでもできる仕事というメリットを享受するためには、ノート型パソコンである必要があります。
モニターの設置も意外と重要です。作業中は執筆画面の他にリサーチ中のwebサイトやメールアプリ、管理フォルダなど複数の画面を見ながら進めます。モニターを使うことにより、画面範囲が広がるので作業効率が各段に上がります。
そしてモニターを設置するためにはデスクが必要です。デスクは「高さ」が重要です。キーボードに手を置いたときに肘の開きが90度以上になる高さを選びますが、座面高さによって適切な高さが変わってしまうので、高さを調節できるものがおすすめです。
そして肩こりや腰痛を防ぐためにも、良いイスを使いましょう。おすすめなのはタイピング姿勢を保ちやすい「オフィスチェア」です。高価なイスもありますが、収入が増えてきてから購入を検討したほうがよいかと思います。
ライティングは長時間の作業なので、目の疲れを軽減させるためにデスクライトも用意しましょう。
WordPressにブログを書く
それではいよいよライティングに入りますが、はじめに、自分が書きやすいジャンルでブログを書き始めましょう。
なぜブログ?と思われた方もいるのではないでしょうか。Webライターとして収入を得るためにはライティング案件に応募して受注を獲得しなければなりません。その際、ポートフォリオと呼ばれる実績集を提出することでクライアントに効率よくアピールすることができます。まずはブログを書き溜めて、クライアントに見てもらうための実績を作りましょう。ブログを見た方から直接、記事作成の依頼がくることもあり、チャンスが増えます。
ブログを掲載するツールはWordPressがおすすめです。WordPressとは世界シェアナンバーワンの、無料で活用できるWebサイト制作ツールです。クライアントから依頼される案件の多くは最終的にWordPressに投稿されるため、WordPressの運用が可能であれば記事の入稿まで依頼されるようになります。初心者WebライターでWordPressを使いこなせる人は多くないので、他者との差別化になります。
ポートフォリオを作成する
5記事程度ブログを書き貯めることができたら、ポートフォリオを作成します。ポートフォリオはクライアントの信頼を得るために作成する名刺代わりのようなものです。ポートフォリオには以下の項目を記載しましょう。
- 自己紹介・経歴
- スキルとスキルを裏付けする執筆実績
- 対応可能な業務範囲
- 参考報酬価格
- メールアドレスなど連絡先
クラウドソーシングに登録する
未経験の方は、クラウドソーシングで仕事を探します。クラウドソーシングとはインターネット上で企業が不特定多数に向けて業務を発注し、マッチングを行う業務形態です。
以下のクラウドソーシングがおすすめです。
初心者ライターにおすすめのクラウドソーシング
特徴 | |
---|---|
クラウドワークス | 日本最大のクラウドソーシングサイトなので、案件が豊富であり、初心者向けの案件も多く、サポートも充実しています |
ランサーズ | クラウドソーシングと並ぶ大手サイトであり、幅広いジャンルの案件がそろっており、初心者向けのガイドも充実しています。 |
ココナラ | 様々なスキルを売買できるサイトなので、様々なスキルを活かせる案件があり、自分に合った得意分野を見つけやすいです。 |
サグーワークス | ライティングに特化したサイトです。初心者が取り組みやすい案件もそろっています。 |
案件に応募して執筆する
クラウドソーシングへの登録が完了したら、案件に応募しましょう。「初心者OK」というフラグがついている案件に応募することをおすすめします。Webライティングの応募率は高いので、複数回お断りをされてもあきらめず、できるだけたくさん応募しましょう。ライティングの依頼が来たら内容を確認し、執筆に入ります。
稼げるようになるためのコツと注意点
Webライティングのお仕事は、始めるハードルは低いので多くの方が挑戦しますが、稼げずに辞めてしまう方も多いです。そのため、稼げるようになるために知っておいていただきたいことを記載します。
稼げるようになるまで時間がかかることを理解しておく
未経験の方がはじめてライティングを行った場合、文字単価は0.5円~1円未満です。
0.5円であった場合、3000文字を10時間かけて執筆しても1,500円です。アルバイト1時間と同程度ですが、初めから稼げる人は稀ですので、ここであきらめず、稼げるようになるまでの必要なステップということを理解し、実績を積んでいきましょう。
スキルがついてきたら文字単価が高い仕事に挑戦してみる
クライアントからの評価やフィードバックが良くなってきたり、以前よりも多くの案件が受注できるようになってきたり、ライティングスピードが上がってきたら、スキルがついた証です。文字単価を1円2円と上げていきましょう。
価格競争から抜け出そう
文字単価を上げていっても、クラウドソーシングという土俵にいては、いつまでも価格競争から抜け出せません。さらに高単価案件を受注できるようになるために以下のことを行ってください。
稼ぐWebライターになるために実施すべきこと
1. 専門性を高める | 医療、テクノロジー、金融などの専門性を持つと、高単価案件を受注しやすくなります。 |
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2. SEOスキルを習得する | SEOに強い記事を書けるようになると、クライアントの利益が増加するため、報酬がアップします。 |
3. ポートフォリオを充実させる | スキルが向上したらポートフォリオに反映し、価値ある作品を展示しましょう。 |
4. SNSやブログを活用する | 認知度を広げ、指名で依頼が来るようになると高単価の報酬が期待できます。 |
こういったことを実施していくことで、Webライターとしてのブランディングが可能になり、稼ぐライターとして活躍していけるようになります。
まとめ
Webライターは資格も初期投資も不要で、未経験から副業ではじめられるのでハードルは低いですが、その分、挑戦する人も多く競争率が高い仕事です。その上、AI技術の発達により、Webライターはより価値のある高度な仕事を求められるようになってきました。
このような状況において、未経験者がWebライターになるには、確実なステップを踏んで着実にライティングスキルを積み上げることが重要です。まずは作業環境を整え、長期戦に備えてください。
その上でさらに稼ぐライターになるためには、プラスアルファで専門性を高め、WordPress運用やSEOのスキルを習得し、ポートフォリオを充実させていきましょう。併せてブログやSNSを活用し、自身を価値のあるWebライターとしてブランディングしていきましょう。健闘を祈ります!