看護師のお仕事といえば、病院やクリニックを想像する人が多いでしょう。しかし、実は働ける場所がほかにもあるということを知っていましたか?
そのひとつとして、リゾートバイトというものがあります。
この記事ではリゾートバイトの仕事内容やメリット・デメリットなどを解説していきます。
看護師のリゾートバイトとは
名前の通り、リゾート地で看護師のアルバイトをすることを言います。
例えば、夏場だったら海の近くのホテルや施設、冬場だったらスキー場など、人がたくさん集まり、人手を欲している場所で働きます。
リゾートバイトとはほかに、トラベルナース(応援ナース)やツアーナースという名称のお仕事もあります。
- 仕事内容
- 働き方
- 病院との比較
- どんなところで働けるのか
看護師のリゾートバイトについて、まず4つ紹介します!
リゾートバイトの仕事内容について
看護師のリゾートバイトの仕事内容は、主にリゾートの施設内にある救護室や医務室、現地の病院で、リゾートや観光に訪れた人のけがや体調不良などの処理を行います。
冬のリゾートバイトで例えると、スキー場のゲレンデでの仕事の募集が多くあります。
処置に関しては、勤務先に医師がいない、なんてこともあります。
その場合、パトロール隊がけが人を迎えに行き、救護室に患者が到着して処置あるいは病院につなぐほか、従業員の風邪や体調不良など幅広い対応を行う仕事です。
リゾートバイトでの働き方
リゾートバイトの勤務期間は、大体1週間から3か月程度となるケースが多いです。
短期のアルバイトにはなるので、看護師資格や実務経験があれば初めてでも始めやすいのが特徴としてあげられます。
平均給料は時給は1,500円から2,000円程度です。
自分の気になる現地に泊まりながらの勤務になりますが、ほとんどの求人でリゾートバイトでは宿泊費用や食費用がかかりません。
そのため、宿泊費用や食費用がかからないリゾートバイトの求人を選べば、お金がかからなくなるのでお金がたまりやすくなります。
リゾートバイトと病院勤務の比較
ここでリゾートバイトでの勤務と、病院での勤務形態や、仕事内容についての比較を見てみましょう。
リゾートバイト | 病院・クリニック | |
---|---|---|
雇用形態 | アルバイト、単発など | 正社員、非常勤、派遣など |
勤務形態 | 勤務時間、日数が明確 残業や夜勤が少ない | 勤務時間、日数が明確だが、日勤、交替制、夜勤がある |
職場環境 | 基本的に看護師2~3人の少人数制 | 複数の看護師や医師などと連携の大人数制 |
仕事内容 | 勤務先により異なるが、主にけが人の治療や体調不良者などの初期治療 | 医師の診察補助や患者様の治療のお世話 |
表から働き方から内容までほとんど異なることがわかります。
リゾートバイトはどんなところで働ける?勤務地
北海道から沖縄の北から南まで幅広い地域のリゾートバイトが存在します。
夏は沖縄の海の近くで、冬はゲレンデでなど環境を選んで仕事をすることができます。
トラベルナースとツアーナースについて
上記で紹介したトラベルナース(応援ナース)とツアーナースについて少しだけ解説していきます。
トラベルナース
トラベルナースは1980年代にアメリカで発祥しました。
始まりは、病院やクリニックでの看護師の不足が見られ、1つの解消手段としてだんだんと広まっていきました。
トラベルナースは応援ナースとも呼ばれており仕事内容は同じです。看護師が不足した地域の病院に派遣されて一定期間即戦力として働くことを言います。
トラベルナースの雇用期間は大体6か月の契約と決められていますが、まれに短期契約のケースもあります。
リゾートバイトと同様、自分のライフスタイルに合わせて働きたい、気分をリフレッシュさせ、楽しみながら働きたいという看護師の多くが、この制度を利用しています。
ツアーナース
ツアーナースは、1泊からの旅行、主に学校行事である林間学校や修学旅行などの旅行の際に看護師として同行するお仕事のことを言います。
参加者の健康管理やけがをした際に、応急処置を行い対処します。
リゾートバイトやトラベルナースと違い、団体での行動やまた国内だけではなく海外でお仕事となることもあります。
看護師リゾートバイトのメリット・デメリットの解説
リゾートバイトは看護師の新しい働き方として注目を集めていますが、ほかの仕事と違い特殊な働き方になるので、メリットやデメリットがあります。
リゾートバイトをするにあたってどの様なメリット・デメリットがあるのでしょうか。
働きながらリゾート地を満喫できる
リゾートバイトでは、普段と全く違った環境や場所で仕事をすることになります。
自分の好きな勤務地を選び働くことができるので、リフレッシュしながら仕事に取り組むことができます。
また、日勤のみで、夜勤のないケースが多くあるため、空き時間やお休みの日などの時間を非日常として楽しみ充実することができるのも特徴です。
旅行やお出かけをするのが好きな人にはとても良い環境で働くことができるでしょう。
人間関係に悩むことが少ない
現状、人間関係の複雑さが原因となり転職を考える人も多いでしょう。
しかし、短期のものが多く、仕事の期間も決まっているため、従業員の間での人間関係のトラブルに巻き込まれたらどうしようと悩みを抱えているひとの働く場の幅を広げることができます。
そのため、人間関係のしがらみではなく看護師として仕事に集中することができるでしょう。
スキルアップが見込まれる
看護師が不足している地域でのお仕事になるため、様々な医療現場で働くことになります。
施設や病院によっての働き方が違うため、病院やクリニックなど1つの機関に縛られることなく経験を積み重ねていけると、看護師としての仕事の幅がどんどん広がっていきます。
短期でのお仕事ですが、仕事内容をしっかりと覚え身に着け経験を積むことができるため、看護師としてのスキルアップが見込めます。
このように適応力をつけることで、自信にもつながり将来のキャリアアップにもつながっていきます。
デメリット
夏休みや冬休みなど、繁忙期でのお仕事が主なため、ほとんどのリゾートバイトは忙しいといえます。
またそんな中で新しく仕事を覚えるので柔軟な対応力が必要不可欠です。
また、勤務地は固定ではないため、環境の変化についていくことができるのかも重要になります。
また、アルバイトということもあり、昇進やキャリアアップを期待することが難しいというデメリットもあります。
リゾートバイトに向いている人の特徴
リゾートバイトに向いている人は、下記の3つの特徴に当てはまる人です。
①ある程度の看護知識のある人
②明確な目標を持っている人
③適応力のある人
それぞれの特徴について解説していきます。
ある程度の看護知識のある人
リゾートバイトとして働く際に必要な資格はない場合もあります。
しかし、看護師の手を借りたいという場所で応募しているため、即戦力になる必要があります。
勤務地によっても異なりますが、1年から3年以上の病院勤務経験と看護スキルが必要です。
明確な目標を持っている人
この場所で働きたい、こんな経験をして知識を得たいなど、明確な目標を持っている人にもリゾートバイトは向いています。
目標がはっきりとしていれば、新しい環境にも戸惑うことなく業務に取り組むことができるでしょう。
適応力のある人
なじみのない場所、新しい環境に動じず仕事をこなせる人ではないと、リゾートバイトの仕事は務まりません。
どんな場所でも柔軟に対応し、積極性のある人が向いているでしょう。
新人の看護師とはまた違う対応になるので、最初は距離を感じてしまう場面もあるかもしれません。
しかし、わからないことがあれば自分から積極的に質問していくことが大切です。
その都度、仕事の把握をし、周りの人と連携をとっていくことも問われます。
リゾートバイトするにあたっての注意点
リゾートバイトをするかどうか悩んでいる方は、まず短期間でのお仕事を選ぶとよいでしょう。
混雑しやすい夏休みや冬休みの期間だと中には3日程度の求人もあります。
短期間で働いてみてから、数週間から数か月間にわたるリゾートバイトにチャレンジしてみるのも1つの手です。
また、家庭がある方は生活拠点が変動してしまうため、難しいといえます。
まとめ
このように看護師の方でもリゾートバイトのお仕事ができます。
自分の好きな観光地や人気のリゾートで働くことができるので、気分転換やリフレッシュにもつながります。
また、リゾートバイトを経験することによって自身のスキルアップにもつながり、看護技術が身についていくでしょう。
仕事を楽しみながらこれまでの実務経験を生かし挑戦してみてください。