今では「農業女子」という言葉が生まれるほど、仕事として農業に携わる女性が増えています。
「農業」というと屋外での肉体労働で、男性の仕事とイメージしがちですが、女性ならではのきめ細やかな配慮や、高いコミュニケーション能力を農業に活かして活躍する女性がたくさんいます。
本記事では「農業アルバイト」に住み込みで働いてみたい女性のために、仕事内容・収入・メリット&デメリットについて解説していきたいと思います。
農業アルバイトとは
「農業アルバイト」は農家さんの指導の元で種まき・収穫・出荷などの農作業のお手伝いをするアルバイトです。
農業を経験してみたい人や体を動かす仕事がしたい人、住み込みで働きたい人におススメです。
農業アルバイト仕事内容
アルバイトやパートとして農業に携わる女性が増えていますが、ひとくちに「農業」といっても、仕事内容は多岐にわたります。
農業アルバイトの主な仕事内容を3つ紹介します。
- 作付け・管理
- 収穫・選別
- 出荷
作付け・管理について
「作付け」とは、田や畑に農作物を植え付けることです。農家さんの指示に従って行います。
作付け後には「管理」を行います。作物が成長する過程で行うさまざまな手入れなどです。水やりや肥料まき、害虫や病気の防除、雑草の管理、収穫時期の管理などが含まれます。
収穫・選別
作物が十分に育つと、収穫をします。作物に傷が付いてしまうと売り物にならない事もあるので、農家さんの指導に従い丁寧に作業しましょう。収穫後は選別を行います。形が悪い物や傷が付いている物、腐っている物を取り除きます。農家さんに選別基準をしっかり確認し、わからない場合は素直に質問するのが大切です。
選別が終わったら、大きさや重さといった規格ごとに分けて、段ボールや袋に詰めていきます。収穫物を確認する最後のタイミングなので、基準から外れたものを出荷しないために、しっかり確認しましょう。
出荷
箱詰め・袋詰めした収穫物を、取引先へと出荷する作業です。小型トラックで運ぶ場合が多いようです。小型トラックは普通自動車免許を持っていれば運転できます。トラックの荷台に作物を上げ下ろしする際は、収穫物を傷つけないように注意しましょう。柔らかい果物を取り扱う場合は、細心の注意が必要です。
農業アルバイト、どのくらい稼げる?
農業アルバイトに興味がある方は「どれくらい稼げるの?」と気になると思います。
農業アルバイトの時給は地域や作業内容によって異なりますが、各都道府県の最低賃金前後が一般的みたいです。
ただし作業内容や労働時間、季節や地域によって異なります。
また、農業アルバイトによっては、時給・日給・月収など作業量に応じた給与形態もあります。
時給 | 1,000円から2,000円程度の範囲 |
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日給 | 8,000円から15,000円程度の範囲 |
月収 | 20万円から30万円程度の範囲 |
住み込みでの給料相場
住み込みバイトは日給制と月給制の2種類あり、日給だと8000~10000円、月給だと18~20万円が相場です。
一日8時間以上働いても、日給額には変わりがありません!
農業では自由に休憩をとることができるため、労働基準法の規定が適用されません。
8時間以上の労働に対して時間外の給与が払われないことが多いようです。
月給制も同様で、作業の遅れで休みが取れなかったとしても、月給の額は変わらないため、一般的なアルバイトとは違う労働時間であると最初に理解しておきましょう。
ただし、特に季節や需要に応じて変動することがありますので、地域や就業先によって異なる可能性があります。
最新の情報を得るためには、地域の求人情報や就業先に直接問い合わせることが良いでしょう。
農業アルバイトのメリット
学歴・経験・年齢不問の求人多数
農業アルバイトでは、作物のお世話や収穫、出荷などの作業がほとんどです。
一定以上の体力があれば、誰でも大丈夫。
そのため、学力や経験、年齢に関係なく雇ってくれる農家さんが多いようです。
単発・短期・長期や住み込みなど勤務 期間が豊富
農業アルバイトは、単発・短期・長期など勤務する期間の種類が豊富です。
単発では、一日単位で働けるので、農業を体験してみたい方におススメです。
数日〜数週間、あるいは一か月ぐらいの短期バイトは、住み込みの募集も多く、リゾートバイト気分で働けます。
長期の農業アルバイトでは、シフトを決めて長期間同じ農家さんのもとで働きます。
本格的に農業へ挑戦したい方や将来的に就農したい方に向いています。
目的に合わせて、好きな期間が選べるのがうれしいです。
服装・髪型が自由
農業アルバイトでは、農作業に適した格好であれば、服装・髪型は自由です。
個性的なファッションや髪色もOK
ですが農業アルバイトの服装は、動きやすい長袖・長ズボンが基本です。
おしゃれな野良着や帽子・手袋なども販売されています。
お気に入りの作業着で、楽しく農作業するのも良いですね。
働きながら社会貢献できる
農業に関わるお仕事は、社会貢献度が非常に高いです。
作物を生産して出荷する農業は、日本の食を支える大切な産業です。
日本では農業の高齢化により農家さんが減り、常に人手が足りていません。
農業アルバイトでは農家さんをお手伝いすることで、社会貢献することができます。
住み込み求人が多い
農業アルバイトは、住み込み募集が多数あります。
ほかにもたくさんメリットはあります。
- マイペースに作業できる
- 人間関係のストレスが少ない
- 健康になれる
- 自然のなかで働ける
- 新鮮な野菜を食べられる
農業アルバイトのデメリット
農業アルバイトには、メリットだけではなくデメリットもあります!
- 時給が最低賃金前後
- 体力が必要
- 天気や天候の影響を受けやすい
- 虫が多い
- 朝が早い
- トイレに行くのが不便
悪い面を理解して、事前に対策を考えておくのが良いかもしれません。
住み込み農業アルバイトのメリット
経済的メリット
住み込みで働くことで、通勤費や家賃などの生活費を節約できます。これにより、収入をより有効活用できるかもしれません。
コミュニティとの関わり
農場や農村地域での住み込みであれば、地域の人々とのつながりが深まります。地域の文化や風習に触れることで、貴重な経験が得られるかもしれません。
スキルの獲得
農作業や畑仕事などの新しいスキルを獲得する機会となります。これらのスキルは、将来のキャリアや趣味に役立つかもしれません。
健康的な生活
農業アルバイトでは通常、屋外での活動が多いため、自然と触れ合いながら働くことができます。これにより、健康的な生活を送ることができるかもしれません。
女性が農業アルバイトでの住み込みを選択する際には、安全面や働きやすさ、労働条件などを慎重に検討することが重要です。特に、女性が安心して働ける環境が整っているかどうかを確認することが大切です。
住み込み農業アルバイトのデメリット
セキュリティーの問題
住み込みの場合、安全性が不確定な場合があります。特に、単独での宿泊や遠隔地での作業場所での宿泊の場合は、セキュリティーの懸念があります。
労働条件の不確実性
農場や農村地域の労働条件は、場所や経営者によって大きく異なります。住み込みでの労働条件が十分でない場合、女性が不利な状況に置かれることがあります。
孤立
農村地域や農場での住み込みでは、社会的な孤立を感じることがあるかもしれません。特に、地域の言語や文化に馴染めない場合は、孤立感が増す可能性があります。
ワーク・ライフ・バランスの難しさ
住み込みで働く場合、仕事とプライベートの境界が曖昧になることがあります。仕事と生活のバランスを取りにくく、ストレスや疲労が増す可能性があります。
これらのデメリットは、女性が農業アルバイトでの住み込みを検討する際に留意すべき点です。安全や労働条件の確保、コミュニティーとのつながり、ワーク・ライフ・バランスの確保など、様々な側面を考慮することが重要です。
まとめ
農家の仕事は楽しいことも、つらいこともあります。就農するとういうことは、地域に馴染むことも必要です。住み込みアルバイトで、農家になる資質が自分にあるのか、重労働を経験してもやりたいと思えるのか、自分の気持ちを確かめる良い機会にもなります。デメリットがある反面、さまざまな面でメリットも多いのが住み込みアルバイトです。経験することで得られることは沢山あります。まずは思い切って始めてみてはいかがでしょうか。