大学生に人気のバイトの一つ「塾講師バイト」。
塾講師バイトの面接ってどんな?他のバイトと何が違うの?など気になる方も多いのではないでしょうか。
実際に採用担当をしていた塾講師が、面接から採用まで徹底解説いたします。それでは具体的に見ていきましょう。
塾講師バイトの面接はなぜ必要?
なぜ塾講師バイトをするために、面接が必要なのでしょうか。それはズバリ、塾講師という仕事の特性によるものです。
塾講師は、「生徒」や「保護者」に対して「言葉」で伝えていく仕事です。つまり、コミュニケーション能力が必要となります。塾講師バイトに応募したあなたってどんな人?対人会話能力はどう?を知りたいために面接があります。
面接の必要性を理解すると、面接の対策も立てやすいですね!
面接から始まる塾講師バイト採用の流れ
塾講師バイトの採用では、面接と同時に適性検査・学力テストを実施する塾が、多いです。
塾講師バイトを申し込み、面接日時が確定したら、かかる時間やテストの内容などを事前に確認しましょう。
面接でみられる塾講師バイトのポイント
面接会場には指定された時刻の5分~10分前には到着するようにしましょう。早すぎる到着も、遅刻もNGです。
着いたら「アルバイトの面接にまいりました〇〇と申します。」などと挨拶とともに面接で来たことを伝えます。塾には保護者や学校の先生、その他大勢の人が出入りします。自分以外の人の出入りもあることを忘れずに挨拶ができると良いですね。
また、受付などがある場合、そこでの対応も実は合否に関係することも。緊張しすぎず挨拶をしっかりすることを、忘れないようにしましょう。
面接時の服装・髪型
塾講師バイトの面接を受けるときに、服装や髪型はどうすれば?と気になりますよね。就活じゃないけどスーツ着用すべき?髪の色やピアスはどうでしょうか。
面接でスーツ着用はマストだと考えましょう。大学入学式の時のもので大丈夫です。授業時もスーツ着用、という塾もあります。気になるようでしたら、面接時に聞いてみるとよいでしょう。
髪型は、清潔感を考えてみてください。茶髪、金髪も塾によります。長い髪は結ぶとよいでしょう。授業中に髪が顔にかかってしまい、先生の表情が見えない、などを避けるためです。
ピアスも、小さな目立たないものならOKでしょう。授業中に生徒が、先生のピアスが気になって集中できない等を起こさないものを、心掛けましょう。
季節によっては、コートやマフラーを着ている場合もありますね。受付に入る前に脱ぐ、がマナーとされています。たたんで腕に掛け、面接時はカバンの上に置きましょう。
面接時の持ち物は?
必ず塾に事前確認をしましょう。塾側から必要なものを挙げられている場合は、漏れのないように用意します。
一般的には、履歴書、筆記用具、スケジュール確認できる手帳、時計などが必要です。
塾によって重視するポイントが異なることに注目
受験対策の受験塾なのか、または補習塾なのかによって講師の学力への期待が異なります。さらに集団指導塾では、担当教科の模擬授業を行う場合があります。一方、個別指導塾で面倒見が良いといわれる塾では、仕事への姿勢、個々の生徒への責任感、コミュニケーション能力を見られる傾向が強いです。
塾の種類 | 指導形態 | 求められる力 |
---|---|---|
受験塾 | 集団指導 | 学力重視 |
個別指導 | 特にコミュニケーション能力 | |
補習塾 | 集団指導 | カリキュラムの理解と指導力 |
個別指導 | 特にコミュニケーション能力 |
塾講師バイト面接でよく聞かれる10の質問と回答例
それでは詳しく具体的な質問例と、回答例についてみていきましょう。
(回答には正解はありません、あくまで参考とされてください。)
かんたんに自己紹介をおねがいします
面接の最初は自己紹介をしてください、と聞かれることがほとんどです。氏名や大学名、専攻や得意科目などについて簡単に話します。指導したい教科や希望学年なども話してみましょう。
【回答例】
「〇〇大学〇〇学部〇年(回生)の〇〇〇〇と申します。現在は比較文化論について学んでいます。得意科目は英語です。リスニング、リーディングともに教えられます。」
「〇〇大学〇学部の〇年(回生)、〇〇〇〇と申します。専攻はシステム工学で、得意科目は数学です。小学生の算数から高校生の数Ⅲまで教えられます。」
塾講師をしてみたいと考えた理由はなんですか
「志望動機」、こちらもほぼ聞かれる質問です。塾講師をやってみようと思った理由を、面接の前にまとめておきましょう。また、卒塾生であればここで話してもよいですね。
【回答例】
「こちらの校舎ではないのですが、中学受験時に貴塾(または〇〇塾名)に通っておりました。授業がとても楽しく、苦手だった国語がいつのまにか得意科目になっておりました。わたしも同じように生徒に、勉強は面白いものだと伝えられたらと思い希望いたしました。」
➡良い先生に出会った・卒塾生である
「現在、大学で専攻の学問と並行し教職をとっております。卒業後は教員になりたいと考えております。塾講師の仕事をすることで、子どもたちと関わりをもち、指導経験を積みたいと考えております。」
➡教員を目指しているから
当塾を選んだ理由は?
面接官は、自分の塾に誇りを持っています。どこに魅力を感じて応募してきたのか、を聞くことは、一緒に働くイメージにもつながります。塾の理念に沿った話ができるように考えておきましょう。
【回答例】
「卒塾生であることから、御社の質の高い授業と、生徒へのサポートのきめ細やかさをよく理解しています。自分も同じように、生徒に寄り添いながら力をつける授業をがんばりたいと思います。」
「個別指導塾の良さに惹かれました。生徒のつまずきや理解の道筋などへのサポートを、丁寧に行うことで、生徒に向き合った授業につながると思います。こちらの塾の方針「自ら学ぶ力を養う」を年頭において、授業をしたいと思います。」
教えられる科目や教科は?
自己紹介でも述べた得意科目や、受験経験から、対象学年や科目を答えます。正直に答えるのが一番です。
【回答例】
「数学が得意なのと、中学受験の経験があることから、小学生に算数を教えられます。中学生ですと、数学、英語を教えられます。」
「中高生の英語を教えることができます。履歴書にもありますが、英検1級、IELTSのスコア7.0 など英語には自信があります。しかし最初は英語がとても苦手でした。ですから生徒がつまづくポイントなどもわかります。」
長所や短所を教えてください?
正直に答えて良いでしょう。もちろんコミュニケーション能力を長所として挙げることも好感度が高いです。しかし例えば短所として「知らない人と話すときに緊張しやすい」と挙げたとしてもそれを理解し補い方や、改善の努力への気持ちなども話すのがポイントです。
【回答例】
「私の長所は、好奇心が旺盛なところです。学ぶことや会話から、様々なことを知ることが好きです。短所はすぐに行動してしまうところです。最近は少し考えて先を予測して行動するように気を付けています。」
受験の経験について
中学受験以降の受験経験について、答えましょう。どのように取り組んだのかを話します。塾でバイトする大学生講師は、受験経験の有無が授業に直結すると考えられやすい面があります。
【回答例】
「中学受験と、大学受験の経験があります。小学生だった自分は、中学受験を通して論理的に考える基礎を学びました。また目標を設定して学ぶという経験はどちらの受験でも自分のためになったと感じています。」
「公立高校受験と、大学受験を経験いたしました。高校の3年間は大学受験も常に念頭に置きつつ、部活もかなり頑張りました。勉強と部活の両立に悩みながら頑張る高校生を、応援しながらサポートすることができると思います。」
どんな先生になりたいですか
塾の理念を理解して答えるのが望ましいです。なりたい先生像と、塾のスタイルとのギャップがないような回答は、その塾を選んだ理由ともリンクします。
【回答例】
「集団授業なので、子どもたちの集中が切れない、メリハリのある授業ができる先生になりたいです。厳しくもあり楽しくもある授業で、子どもたちが力をつけることを心掛けたいです。」
「生徒の目線で考えられる講師になりたいです。何につまずいているのかに気づくことが生徒の学力向上につながると考えます。授業中の目配りを心掛けられる講師になりたいと思います。」
塾講師に必要な資質についてどう考えるか
正解はありません。塾の理念と自分の長所を活かすような回答ができると、よいですね。
【回答例】
「相手に合わせて、学ぶ内容のポイントを伝えられる力だと考えます。同じように伝えても生徒が理解していないときに、他の言葉でも伝えられる引き出しを多く持てるように自分も学んでいきたいと思っています。」
週にどれくらい働けますか
週何日なのか、時間帯はいつなのかを伝えます。明確に希望を伝えておくことがポイントです。
【回答例】
「月曜日と金曜日はサークルがありますが、それ以外の平日と土曜日は、夕方17時以降でしたら入れます。」
「平日の15時以降でしたら、入れます。」
(逆質問)最後に何か質問はありますか
この質問は面接の最後に聞かれることが、多いです。確認したいこと、不安なことなどをここで質問しておきましょう。
【回答例】
「授業準備や、事前事後の事務作業はどのくらいでしょうか。その時間に対して時給はどうなりますか。」
「集団授業では1クラス何名までの生徒を担当しますか。」
「個別指導では、一度に何人くらいの生徒を担当しますか。」
「すべてご説明いただいたので、質問はございません。」
その他、よく聞かれる質問・確認されることなど
塾講師バイトの特徴として、その他に以下のような質問や確認をされることがあります。
- 季節講習はどれくらい入れるか
- 希望の教室・校舎はどこか
- 生徒や保護者とのコミュニケーションについて
- 学業との両立はできるかどうかなど
夏期講習などの季節講習は、大学の長期休みと重なります。そこでの勤務については、調整できる姿勢があると好印象です。
バイト開始時期や、勤務地については希望を伝えましょう。
個別指導では、保護者とのコミュニケーションをとる場合が多く、確認されることがあります。保護者に対して具体的な授業内容や、生徒の理解度・弱点、今後の取り組み方などについて話すことも多いです。
学業や他のバイトとの両立についての考えは、責任をもって生徒を任せられるかどうかの判断基準となります。自分なりの答えを用意しておきましょう。
塾講師バイトの面接時に行うテスト対策
面接時に筆記試験(学力テスト・適性検査)を実施します。一般的には、集団指導塾では高い学力が求められますが、すべてではありません。合否への影響は、面接が重視されています。
対策としては、応募する塾のタイプをリサーチした時に、受験塾なら過去問に目を通す、補習塾ならどのような授業をしているか等を調べておくとよいでしょう。
まとめ
ここまで、塾講師バイトの面接対策についてみてきました。
面接の前に自己紹介や、志望動機、そして塾講師を選んだ理由などについてまとめておくことが大切です。
塾講師バイトの面接は、入念に準備をすることが大切!ということが、おわかりいただけたかと思います。