印刷会社のバイトを徹底解説！気になる仕事内容や時給は⁉
1990年代半ばからのIT革命や近年のスマートフォン・タブレットなどの普及により、印刷の在り方は変わり続けています。しかし、私たちの暮らしの中で印刷技術はまだまだ欠くことのできない大切なものです。
そうした印刷業界を支える印刷会社や出版に興味があり、アルバイトでもいいから働いてみたい！という方へ向けて、印刷会社の仕事内容や時給について解説していきます。
印刷会社のバイトってどんな仕事⁉
印刷会社のアルバイトとはどんな仕事になるのでしょうか。多くの人が日常的に利用するスーパーやコンビニなどのアルバイトと比べると、すぐに内容がイメージしにくい仕事なのではないでしょうか。
そこでまず、印刷会社の種類、仕事内容、アルバイトの役割、気になる時給を順番に解説していきます。よかったら最後までお付き合いくださいね。
印刷会社の種類
印刷会社は
- 出版印刷
- 商業印刷
- 事務用印刷
- 証券印刷
- 包装印刷
- 特殊印刷
などの分野に分類することができます。
出版印刷とは、何らかの出版会社が関わっている書籍などの紙への印刷のことを意味します。書店に並んでいる、書籍、雑誌、地図などが出版印刷として取り扱われます。
商業印刷とは、企業や団体の活動向けの物への印刷のことを意味します。「宣伝用印刷」「業務用印刷」とに分けることができ、パンフレット、チラシ、ポスター、社内報、名簿、マニュアルなどが商業印刷として取り扱われます。
事務用印刷とは、企業や団体などで事務作業の際に使用される紙への印刷を意味します。「事務用伝票」「事務用品」「ビジネスフォーム」とに分けることができ、伝票類、ノート、名刺、封筒などが事務用印刷として取り扱われます。
証券印刷とは、金銭や信用に関わるやり取りで使用される紙や磁気カードなどへの印刷を意味します。「証券類」「カード類」とに分けることができ、株券、商品券、チケット、クレジットカード、キャッシュカードなどが証券印刷として取り扱われます。
包装印刷とは、企業や団体などで物を包装したり荷造りをするときに使われる物への印刷を意味します。「紙器・包装用」「軟包装用」とに分けることができ、包装紙、ダンボール、フィルム、ラベルなどが包装印刷として取り扱われます。
特殊印刷とは、金属、ガラス、プラスチック、布などの紙以外の素材へ、特殊な技術を用いて加工される印刷を意味します。のれん、横断幕、商品ラベル、箔押しされた名刺、Tシャツ、ガラスコップなどが特殊印刷として取り扱われます。
印刷の種類
印刷の種類としては
- オフセット印刷
- 活版印刷
- グラビア印刷
- スクリーン印刷
- オンデマンド印刷
- その他
に分類することができます。
オフセット印刷とは、平版を用いて絵柄部分のみにインクを乗せ印刷を行う方式です。版から直接印刷せず、一度ゴム胴に転写して印刷を行うためオフセットと呼ばれています。同じ印刷物を大量に製作する場合に有効な手段です。
活版印刷とは、ハンコや版画の原理を利用した印刷方式で、活字組版を利用して材料に直接印刷を行います。凹凸の凸部分にインクを付けて印刷します。少数でも高品質な印刷を求められる機会に利用されます。
グラビア印刷とは、凹凸部分の凹部分にインクを流し込んで直接印刷を行う方式です。高度な表現ができるのが特徴で、有価証券、フィルム・包装紙、写真集、紙幣などに利用されています。
スクリーン印刷とは、版そのものに穴を開けそこからインクを擦りつけ印刷を行う方式です。紙だけでなく、金属、プラスチック、合成樹脂、布、ガラスなどの素材にも印刷することができるのが特徴です。
オンデマンド印刷とは、版を使わずにデジタルデータからレーザープリンターやインクジェットプリンターを用いて印刷を行う方式です。少ない部数での出力の場合は低コストとなり、スピーディーな対応が可能となるのが特徴です。
その他の印刷の種類として、
- フォーム印刷
- フレキソ印刷
- シール印刷
などがあります。
これらの分類・種類の中で、いずれかに特化した工場で印刷を請け負う会社もしくは幅広く複合的に印刷を取り扱う会社とに分かれます。
印刷会社の仕事内容
印刷会社の仕事は、営業を除くとクライアントからの発注依頼を受けてから納品するまでの一連の業務内容となります。
取り扱う印刷の種類によっても詳細な内容は異なりますが、大まかに次のような作業工程があります。
- 製版工程
- 印刷する生地（紙など）の発注
- 印刷工程
- 加工・製本工程
- 梱包・発送・納品
これらの作業工程それぞれに準備・確認・片付けなどが実施されます。
印刷会社のバイトの役割
印刷会社においてアルバイトの役割は、会社の規模やその工場で請け負う印刷の種類によっても異なります。一般的には各部門や工程に関わる熟練した社員・オペレーターの補助的な役割を担うことが多くみられます。
具体的には
- 印刷する紙などの生地の移動や補充
- 印刷に使用する版や印刷機などの点検・運搬
- 仕上がった紙などの印刷物を束にして所定の場所に運ぶ
- 包装や梱包、ラベル貼りなどの発送準備
など、体を使った軽作業が中心となっています。
印刷会社のバイトの時給
印刷会社のアルバイトの役割を紹介した上で、次は気になる時給の具体例を見ていきましょう。
- 編集、原稿整理、手配関係：時給1100円
- DTPオペレーター、梱包、販売：時給1250円〜1450円
- オンデマンド印刷、チェック、加工、梱包：時給1100円
- 印刷物の仕分け、封入：時給1200円
- 点検、運搬、出力、加工、包装、梱包：時給1190円〜1220円
- 仕分け、ピッキング、梱包／マシンオペレーター：時給1250円/li>
などの求人がみられます。
これはほんの一例であり、中には更に高時給のアルバイトの求人もみられます。未経験の方でも応募可能となっている求人が多くあるのも特徴です。
印刷会社には深夜・早朝も稼働している工場もありますので、そうした勤務先の工場で夜勤に入れば基本時給の25％アップが見込めます。
印刷会社のバイトはキツイって本当⁉
どんなアルバイトでもキツイと思う一面はあるものですが、始める前は特にその大変さについて気になるものです。印刷会社のアルバイトではどんなところがキツイと言われているのか確認していきましょう。
長時間の立ち仕事
印刷会社のアルバイトは基本的に工場での立ち作業が主となります。梱包などの作業で腰を下ろした姿勢で行うこともありますが、勤務時間内は立ちっぱなしになる覚悟が必要です。腕・足・腰を使う仕事であることは理解しておきましょう。
肉体労働
印刷会社の工場で取り扱うものは重たいものがほとんどです。印刷に関わる版や印刷機だけでなく、紙やビニール袋といったものでも、束になっていると驚くほどの重量となります。
夏場に工場の大きな印刷機の熱がある中で、重たいものを運ぶなどの作業は時間が長くなればなるほど重労働です。
正確さと丁寧さを求められる作業
印刷会社のアルバイトは担当する部署にもよりますが、印刷や断裁のセッティングやチェックなどの際はとくに正確さと丁寧さの両方を求められます。思わぬミスや事故などを防ぐためにも、集中力と注意力は必須です。
また複合的な作業の一端を担うため、一人だけ作業が遅いと全体の作業工程に遅れが出てしまいます。手際よく正確に作業を進められることが必要です。
独特な匂いのある職場環境
印刷会社のアルバイトは、独特の匂いが伴うことがあります。担当する部署やその工場で取り扱う印刷の種類によっても異なりますが、匂いに敏感な方は注意が必要です。
新しい書籍や分厚い百科事典などの印刷物から匂いを感じることがあります。それは紙などの生地やインクから発せられる匂いと考えられます。その匂いが苦手な方にとっては、大量の印刷物を取り扱う工場での長時間の作業は苦痛と感じられるでしょう。
印刷会社のバイトのやりがい
一方で、印刷会社のアルバイトのやりがいにはどんなポイントがあるかも見ていきましょう。
- 世に出る前の印刷物に関わることができ、それが実際の書店やその他の店舗などで消費者の手に渡るのを目にした時にやりがいを感じる。
- 熟練した職人のそばで経験を積み、任される仕事の領域が広がると自身の成長を感じられる。
- 体を使う忙しい仕事なので大変だが、仕事をやり終えた時は達成感を感じることができる。
- モノづくりに携わっている実感があり、やりがいを感じる。
印刷会社のアルバイトのやりがいとして、このような意見が挙げられています。
印刷会社のバイト｜まとめ
印刷会社のバイトについて、
- 印刷の基礎的な知識
- 仕事内容
- アルバイトの役割
- 時給
- キツさとやりがい
をご紹介してきました。
私たちが日常的に手に取り目にしている商品の多くは、何らかの印刷が施されて成り立っています。冒頭にも記した通り、デジタル化が進行しても印刷の技術や仕事は、私たちの生活にとって重要な存在です。
印刷会社の仕事やアルバイトに興味を持っている方は、ご自身の条件に合う求人を探して応募してみてはいかがでしょうか!?思いがけずご自宅のそばで魅力的な印刷会社の求人が見つかることもあるかもしれません。
