近頃、マッサージ店やリラクゼーション店が増える傾向の中、マッサージ業界で仕事をする上で資格がなくてもできるのか。こんな疑問をお持ちの方へ、資格が必要なマッサージ業務と無資格でもできる仕事内容はどんなものがあるのか。また、国家資格以外にも民間資格はどんなものがあり、どれくらいの期間で取得ができるのかを解説していきます。
マッサージのバイトをする上で、資格なしで働くための注意点
マッサージとは、国家資格者が身体の痛みや不調の治療を目的としておこなうものなので、資格なしで行う行為はリラクゼーションや美容といった分野になります。
もし、資格を持っていない人がマッサージを行ってしまうとどうなるのでしょうか。やはり、罪に問われてしまい悪質な場合には逮捕されてしまいまうことがあります。
具体的に、資格の有無で働ける業務について見ていきましょう。
国家資格を有する場合
- 接骨院
- 整骨院
- あんまマッサージ指圧師など治療院
- 鍼師・きゅう師・柔道整復師
国家資格無しの場合
- 足つぼ、リフレクソロジー
- エステやボディケアサロン
- アロマ・ヘッドスパ・リンパケアなど
マッサージ業界ではどれぐらい稼ぐことができる?
資格を必要としないリラクゼーション業界の特徴としては、雇用契約ではなく「業務委託契約」という契約で働く場合が多く、施術を行った時間で時給を支払うといったお給料体系になります。
施術1時間あたりの報酬単価は1.500円以上と比較的高額に設定されていますが、施術をしないときは報酬が発生しないので、やはりスキルアップを目指すことをおすすめします。
技術を高めることで、お客様から指名をしていただくことも可能となりますし、ゆくゆくは独立してサロンを開くといったことも夢ではありません。
また、バイトとして始めた場合は、社内で研修制度を設けているところなどは、社内での資格を取得できれば、時給や報酬単価がアップする仕組みもあるので、事前にチェックをしてから働き始めるのもよいでしょう。
マッサージ系の民間資格の種類と資格取得までの期間とは
リンパマッサージ(民間) 費用:15万円 取得期間:1ヶ月
別名リンパドレナージュセラピストとも呼ばれるマッサージの資格になります。リンパの流れを整える為のマッサージ方法となり、体の不調や心のストレスも取り除いていきます。美容サロンやエステサロン・介護施設や医療施設と幅広い職場で活躍が可能です。
アロマセラピー(民間) 費用:40万円 取得期間:2.5ヵ月程度
アロマから漂う香りで心と体をリラックスさせたり、体の不調を良い方向に改善させていく施術資格になります。独学で勉強することもできますが、200から300種類ほどあるアロマオイルの効果を効率的に引きだせるようになるには、やはりプロからの助言があった方がより正しい知識が得られやすくなります。開業してサロンを持つだけでなく、美容サロンスタッフやアロマ講師として活躍が可能です。
整体(民間)費用:15~18万円 取得期間:3~6ヶ月
整体師というくくりの中でもかなりの数の種類があり、どの資格を習得したかで仕事内容はかなり変わってきます。資格取得をする前に、自分はどんな働き方をしたいのか、イメージすることが重要となります。資格の取得自体は、スクールのカリキュラムをしっかりとこなしていけば、資格取得可能なレベルになることは可能
です。勤務先のほとんどが、整体のお店に勤務することになるようです。固定給で支給されるところが多いですが、インセンティブ、業務委託(歩合給制)といった形をとっているところもありますが、技術や接客に自信がある場合は、固定給よりも業務委託などのほうが、手取り額は高くなるかもしれません。
カイロプラクティック(民間)費用:120万円~ 取得期間:1年
カイロプラクティックとは、自然治癒力を高めて、歪んだ部分を整えるといったものになります。日本古来の手法でおこなう整体・民間療法にも少し似ていますが、アメリカを発祥とする手技療法となるので違いがあります。基本的に背骨や骨盤の矯正で身体のバランスをとっていくのが大きな違いとなります。また、カイロプラクティックは、医学的理論に基づいて施術されるといったところがあります。資格取得後は、カイロの治療院や、接骨院や整形外科、ヒーリングサロン、さらには医療・福祉関連機関、スポーツジムなどで働けます。経験をつむことで独立開業することも可能です。
マッサージ資格を取得するためのスクールを選ぶにあたり、以下の2点のチェックをおすすめします
- 卒業生向けの練習会・授業を開催しているのか
- ステップアップコースを用意しているのか
資格取得後もスキルアップが必要となります。練習をしなければどんどん腕は落ちていってしまうもの。定期的に自分の足りない部分などを補うためにも、卒業後のサポートがあるのとでは随分違うのではないでしょうか。
また、一つのスキルを集中的に学ぶことで無駄なく学んでいくのもポイントになります。基礎レベル・開業レベルといった自分のイメージにあわせて進めていくとよいでしょう。やはり、お金と時間がかかります。同じ金額や時間をかけるのであれば、今後自分はどうしてゆきたいかを検討したうえで、自分にあった学校を選択してゆくことをおすすめします。
まとめ
ボディ系のセラピストの場合は、未経験者歓迎の求人も多数あり、経験がなくても研修や講習で基本的な事を学んだ上で実務に入ることが出来る比較的始めやすいバイトです。他のアルバイトでは、スキルを身につけられるような仕事は多くはなく、アルバイトの経験では就職や転職に役にたつことは少ないかもせれません。しかしボディセラピストの場合は、知識やスキルが必要とされるので、転職や就職に役に立つ可能性があります。
デメリットとしては、アルバイトでもお客様に対して質の高いサービスが求められるので、他のアルバイトに比べて要求が高くなります。セラピストはマンツーマンでの施術になることがほとんどとなりますので、安心してもらえるような接客力と確かな技術、説得力がある専門的な知識が必要となってくる仕事になります。初めは覚えることがとても多くて大変な面も多々あり、最初はきつく感じることもあるバイトになると思います。
しかし、歩合制などで給与が支払われるところもあり、能力によっては稼げる場合もあり、やりがいがある仕事です。また、きちんと技術を磨いてゆけば、お客様からの喜びの声なども聞け、自分の力で良いサービスを提供できた実感も感じることができます。将来的にも、人に癒しを与えられるのは人である可能性が高いので、ロボットに仕事を奪われる可能性は低いと考えられます。今後も癒しを求める人は増える可能性が高く、今後も多くの人に必要とされる職業である可能性が高いです。