精神障害者に働きやすいおすすめバイト8選!業種や気を付けるべきポイントもご紹介

周囲の理解が得られないと、なかなか続かない障害者のバイト。バイトは雇用より自由が利く?そんなことはありません。雇用主はバイトでも、しっかり働いて欲しい思いがあります。『バイト=簡単』という誤解はやめましょう。一歩ずつ心配事を解消していきながら居心地の良い職場にしていく努力も必要です。

精神障害者の働きやすい環境は?

  • 特性にあう仕事選びはもちろんのこと合理的配慮・支援・見守りが必要。
  • 障害の種類が多く感情や行動の波に個人差が大きいため障害の特性を理解してもらえない。
  • 障害名だけでなく、個々の苦手分野を説明し職場内の理解を得ることが大切。

精神障害者のバイトの悩み

  • バイトが見つからない
  • バイトが長く続かない
  • 体調や心が安定しない
  • 何をしたらよいのかわからない

精神障害(精神疾患)の特性(代表例)


※厚生労働省「障害者差別解消法福祉事業者向けガイドライン」を参考に記載

統合失調症

100人に1人程度の発症。原因は不明。比較的一般的な病気である。『幻覚』、『妄想』が特徴的。

幻覚とは

他の人には認識出来ない感覚を本人が感じること。主に幻聴。悪口、うわさ、命令されるような声などが聞こえる。

妄想とは

あり得ない内容を信じてしまうこと。
すべての事が本人に関係があると思い込む『関係妄想』
周囲の人がから攻撃されていると思い込む『被害妄想』
常に見張られてるのではないかと思い込む『注察妄想』

日常に興味が無くなり意欲が低下する。注意散漫になる。他人の話が理解できず、うまく合わせることが出来ない。人づきあいが面倒になり引きこもりが進む。お風呂や着替えをせず清潔保持が出来なくなる。

配慮ポイント

  • 統合失調症は脳の病気。
  • 薬の飲み忘れなどを予防する。
  • ストレス、情報過多の混乱、環境変化に弱い。

気分障害

気分の変化により日常生活に影響が出る症状。
気分が沈む『うつ病』、そう(気分が上がる)とうつを繰り返す『双極性障害』

うつ病とは

無気力、だるい、無価値観、死を考え、自殺行動。

躁状態とは

気分の高揚、開放感、無敵感。

配慮ポイント

  • うつ状態のときは薬の飲み忘れなどを予防し、自傷行為などが見られる場合は専門家へ連絡する。
  • 躁状態のときは金銭管理や暴言などに気をつける。

てんかん

突然気を失い発作が起きる脳の神経細胞の病気。症状は人により異なるが繰り返し発作が起きる事が多い。

配慮ポイント

  • 薬の飲み忘れなどを予防する。
  • 発作が無ければ特に日常生活に制限無し。

依存症

特定の行為に固執し、やめられない状態。アルコール、ギャンブル、買い物、ニコチン、薬物、ネットなど不安、焦り、孤独感、快感、強迫観念などが主な原因の心の病気。

配慮ポイント

  • 習慣化で脳に変化が起こりコントロールが難しくなるため専門家へ相談する。
  • 治療後、改善しても依存が再発することがある。

高次脳機能障害

交通事故などによる脳血管障害や脳炎・低酸素脳症などが原因で脳に損傷を受け発症。感情のコントロールが難しくなり暴力をふるう事もある。集中力の低下、記憶障害、要領が悪くなる、上手く話せない、コミュニケーションが取れない、ボタンがとめられない、道に迷うなど。

配慮ポイント

  • 手順書、メモ、チェックリスト、アラームなどを利用する。
  • 暴言、暴力などの興奮状態時は場所や話題を変えて鎮静を図る。

障害者雇用促進法

大手企業などの一定規模の企業は2%程度の障害者を雇用することが義務付けられています。ただし、障害者雇用で働くには一定のルールがあります。
企業雇用の場合、バイト採用であっても勤務時間の長さにより『雇用人数のカウント』があります。

精神障害者

20時間以上0.5人分
30時間以上1人分

企業側としては、20時間以下のバイトはメリットが無いため求人は少ない状況です。最初の1~2か月は慣れるために20時間未満の就労OKの企業もまれにあります。徐々に体を慣らしていきましょう!

精神障害者のバイトの求人情報

ハローワーク

厚生労働省が運営する無料の就職先紹介サービスです。求人件数が多く障害者雇用の専門員に相談できるため障害者専用の求人を紹介してもらえます。企業が無料で掲載できるため質の高い求人ばかりではありません。

就職・転職サイト

条件検索で自分に合うバイトを検索できます。質の良い求人が多いですが専門相談員などがいないため応募等で不安が出る可能性があります。

人材紹介会社に登録する

厚生労働大臣の許可を受け職業紹介を行う民間企業。専門相談員に相談できるが利益計上を図るあまりミスマッチすることもある。

就職説明会

障害者雇用専用の企業説明会です。企業がブース出展し求人内容を紹介します。複数企業がブースを連ねるため効率よく相談ができます。

障害者雇用バンクがおすすめです

最も多く掲載のある障害者雇用バンクは情報発信のインフラサポートです。短時間のバイトや派遣会社、就業サポート、就労に関わる支援活動を行っています。

面接時の注意点

面接の場は健常者でも障害者でもマナーや身だしなみの大切さは変わりません。ハッキリした口調であいさつや自己紹介をしましょう。面接の中で自身の障害の内容の説明を求められる場面があると思われます。

  • 具体的な障害の説明
  • 仕事での必要な配慮
  • 仕事への不安要素
  • 通院日など

あわてず、具体的で明確に伝えましょう。

面接時の身だしなみ

服装ダーク系スーツまたは清潔感のあるもの
髪型派手なカラーは避け、すっきりした印象が望ましい
化粧濃いメイクは避ける
長い爪は切り派手なマニキュアは避ける
ひげすっきりした印象が望ましい

面接は遅刻厳禁です。10分前を目安に到着しましょう。スマートフォンは音の出ない設定にしておきましょう。

おすすめバイト8選

精神障害者でも働きやすい短時間またはフルタイムのバイト

  1. 早朝のコンビニ・スーパー
  2. ピーク時の飲食店補助
  3. ビルや商用施設の清掃
  4. サンプリング・ビラ配り・ポスティング
  5. 工場の軽作業
  6. 食品製造・調理
  7. 事務補助
  8. 農業補助

など

思考を使わず簡単な作業で精神的負担が少なく、適度に体を動かす仕事。自宅から近いなど通勤が苦にならない場所。人との接点が少なくストレスを感じにくい環境。障害者雇用の実績のある職場。障害者採用枠のある職場。このようなバイト先が人気な様です。

まとめ

軽度の障害であれば健常者としてバイトすることも出来ます。法律で障害の告知義務は無いため採用時に告知の必要はありませんが、就労後に障害の配慮は一切受けられません。現在では昔より精神障害は受け入れられるようになり、得意分野で働いたり苦手分野をフォローしてもらう環境が整って来ました。

障害の症状も人それぞれ。長く仕事を続ける為に周囲に自分の症状を伝えることも大切です。働きやすい職場は自分で作っていき、能力を発揮することで働く楽しさに繋がると良いですね!